賃貸借条件・契約に関連する用語

賃貸借条件・契約に関連する用語

 

重説

重要事項説明の略です。不動産業者、不動産会社が宅地建物取引の賃貸借契約締結をする前に、土地や建物など物件について書面を交付して説明をする事です。重要事項説明する項目は宅建業法で定めらており、宅地建物取引士が建物賃貸借契約締結前に対面にて口頭で行わなければならないものです。尚、対面で重要事項説明することが義務でありましたが、賃貸の取引に限り2017年10月より一定条件を満たせばテレビ電話やインターネットでも行えるようになりました。

 

解約引・敷引

保証金・敷金などの預託金から一定の割合で貸主が差し引くものを言います。一般的な金額としては、建物・エリア・地域的相場等により異なりますが、よく見かけられる金額としては「月額賃料の2〜3ヶ月程度」で、賃貸借契約終了時に差し引かれます。保証金 敷金などの預託金には消費税が課されませんが、差し引かれる解約引 敷引の金額は貸主の収入になるので、消費税が課税されます。

 

解約予告期間

賃貸借契約を解約するときの予告期間を指し示します。マンションや貸家などは一般的に1ヶ月前予告ではありますが、オフィスや貸事務所の場合、3ヶ月前~6ヶ月前に書面によって予告することで解約する事が出来ます。しかし、この期間設定は、賃貸借契約前に貸主・借主合意の上設定されます。原則として、この解約予告期間が変更される事はありません。

 

善管注意義務

民法に定められる「善良なる管理者の注意義務」の通称です。賃貸借物件の入居者・借主は占有する建物や設備に対し一般的・客観的に要求される程度の注意をしなければいけないという義務があります。

 

サブリース

賃貸借物件を第三者に転貸する事です。いわゆる転貸借契約となります。賃貸オフィス・貸事務所では、サブリース会社が所有者からビルなどの物件を全て借り上げて、各企業(第三者)に転貸借をする運営方法となります。この場合、契約上の貸主は所有者ではなく、サブリース会社となります。サブリースは、所有者が個人であったりする場合に貸ビル運営管理を一括管理的に行う為、サブリース会社に任せてしまう事になります。所有者のメリットとしては、サブリース会社が建物運営管理を全て行なってくれますので、日々の煩わしさがなくなります。入居者・借主のメリットとしては、貸主が企業であるサブリース会社になりますので、保証金・敷金などの預託金を安心して預け入れる事が出来ますし、入居中・解約時などの対応も不動産のプロであるサブリース会社が行いますのでトラブル回避が行いやすくなります。しかしながら、サブリース会社自体の問題も取りざたされておりますので、どのサブリース会社と契約を行なうのかを見極めるのも必要です。

 

定期借家契約

一定の期間が定められ、期間満了時に契約が終了致します。この契約形態で行なわれているので多いのが、ショッピングモール等に入居している貸店舗等となります。ショッピングモール等は一定期間過ぎると来店顧客に飽きられてしまう事が有る為、血の入替のように入居テナントを数年毎に入れ替えるためです。ちなみに普通賃貸借契約とは異なり、契約更新という概念がありません。よって、入居者・借主は期間満了時には必ず退去しなくてはなりません。また原則として中途解約ができません。もし、入居者・借主がそのまま居残りたいとなる場合は、両者合意の上、再度、定期借家契約を締結しなければなりません。尚、定期借家契約は各物件によって多少内容が異なったりする点がありますので注意しなければなりません。

 

短期賃貸借保護制度の廃止

抵当権が登記された後に不動産を借りた場合でも短期賃貸借(土地5年、建物3年)であれば、賃借権は抵当権に対抗できるというものが、「短期賃貸借保護制度」でしたが、この制度が様々な事情や背景をもとに廃止され、抵当権が設定された後に入居した場合は、賃借権を対抗できなくなりました。よって、抵当権の実行で競売がなされ、競落人の買受日から6ヶ月間は不動産を明け渡さなくてもよいという明渡猶予制度も設けられましたが、競落人との契約合意がなされなかった場合、買受日から6ヶ月後までに、入居者・借主は退去しなくてはならなくなりました。但し、競売では無く、任意売却された所有者変更の場合は、その買受人に対して、賃借権が対抗できますので、正当事由が無い限り、退去を求められる事が有りません。

 

ネット面積

トイレや給湯室、エレベーターホールなどの建物内にある共有面積を含まない貸室内だけの面積を言います。実効面積とも言います。最近の貸ビル・貸事務所の募集は、このネット面積になっている事が多いですが、物件によりけりですので、実際に貸室を内見した際、サイズを計測したり、他物件とのサイズ感の異なりを掴みとる必要があります。

 

壁芯計算

壁は構造上、建物によって壁の状態が異なりますが、壁の幅の中心線から面積を計算するものであり、通常一般的に建物賃貸借契約面積は壁芯で計算される事が多いです。実寸面積は、壁や柱の内側を測る内法面積と言います。前述のネット面積の説明に近い内容でありますが、貸室内の実効面積に使われる事が多いです。

 

現状有姿

現状有姿とは、文字通りの”あるがままの状態”で借主に引き渡すことを言います。借主の入居前に貸主が改修工事を行い、貸事務所・貸室を引き渡す事が一般的であるが、その内容を一切行わないことです。その場合、金銭面の賃貸条件は相場より低くなっている事が多いです。

 

公正証書

公正証書とは、公証人が個人・法人の法律行為や権利についての事実を作成する証書の事です。一般的に様々なところで利用されている契約書は、ほぼ私文書扱いでの契約書です。その契約書内容を公証人が内容を精査し、公的文書に作成された書面・証書が公正証書となります。公正証書は公的文書のため、裁判・訴訟などでは強力な証明力を発揮することが出来ます。貸事務所・貸室を賃貸する場合には、あまり使用される事がありませんが、事業用定期借地などの契約形態では、公正証書での契約が必須になるケースがあります。

 

サテライトオフィス

サテライトオフィスとは、主幹ベースになるオフィスとは別に小さなオフィスを設置して、主幹拠点オフィスへの通勤の負担をなくしたオフィスのことを言います。(サテライト=衛星) 通勤時間・コストの削減や新たな事業開始など、営業エリア拡充のために利用される手段の一つとして考えられています。

 

正当事由

正当事由とは、貸主が賃貸借契約の解約を申し入れるために必要な条件のことを言います。民法上、借主の場合は、期間内解約条項があれば、理由は必要なく一方的に解約することができますが、貸主の場合は、期間内解約するための理由が「正当」でなければ、借主に対し解約することはできません。
正当事由に当てはまる事項としては、概ね次の内容に分類する事が出来ます。

  1. 所有者・貸主自身が、その建物等を利用し又は営業する必要がある場合
  2. 所有者・貸主の親族・身内などが、その建物等を利用・使用する必要がある場合
  3. 所有者・貸主が致し方なく生計のために、その建物等を売却する必要がある場合
  4. その建物等の大規模修繕又は取り壊しの必要性がある場合
  5. 所有者・貸主が入居者・借主に対し、立退料を提供する場合

正当事由には、入居者・借主の事情も加味されて、所有者・貸主にそれを上回る逼迫した事情がない限り認められない事が多いです。しかしながら、前述した「定期借家契約」では、契約期間の満了により確定的に賃貸借契約が終了するので、期間満了で賃貸借契約が終了する場合は正当事由や立退料という概念は有りません。

 

礼金

礼金とは、入居者・借主が所有者・貸主に対して賃貸借契約を締結してくれたお礼として支払ったものであります。地域的な商慣習などがあります。東京などの関東周辺では、通常賃料(家賃)の2ヶ月分という事が多いが、大阪などの関西周辺では、昨今、住居系のマンションなどには礼金という商慣習が増えてきましたが、貸事務所・貸ビルなどの事業用物件に対しては、未だ、礼金という商慣習が少ないです。(保証金と解約引という商慣習が一般的です。)尚、礼金の特性としては、賃貸借契約の終了後、いかなる場合でも返金されない事が通例です。

 

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